私が現場監督を始めた頃を振り返り見れば
女性の監督と一緒に建前作業をするなんて
そんな時代が来るなんて
いや そんな時代も いつかは来るだろうと
思ってはいましたよ
30年前だって女性の職人さんをお見掛けしてるし
女人禁制なわけでもないし
でも まさか
自分が始めた工務店で
女性監督を雇用することになろうとは
今春から2人目 これも縁でしょうか
その新人監督の初建前が
こちら豊明のOさま邸
施主さまも 設計士氏も 担当監督 金子くんも同級生
うーん 若い
このたびのミッションは
同級生の同級生による同級生のための箱
私たち おじさんはサポートに徹します
屋根の最頂部に載せる部材が「棟木」
この「棟木」を「上げる」ことが
「上棟」という言葉の起源で
この日もケガなく
棟を上げることが出来ました
作業自体 ほぼほぼ順調
施主さまも 至極ご機嫌
お弁当付きの ご満悦 をいただきました
建前という 全工期中でも大きなイベントは
作業している私たちも楽しくて
そして
個人の住宅を製作しているので 特にですが
その時に見せていただける施主さまの笑顔が
現場の原動力であり推進力となり
箱の完成度を上げてくれるのです
さて
施主さまの年齢は一定の層で定着しています
ふと気付けば 我々は年々に歳を重ね
その分 施主層との乖離が始まります
職人さんも一朝一夕で確保出来ませんし
一件二件の付き合いで意思を統一することも出来ません
私の経験を体験として伝えられるうちに
私の感覚が古ぼけてしまう前に
そんなつもりで 次世代の人に接します
職人さんの質については
実はそれほどの懸念はしていません
技術の直接の継承は難しくても
技術を得る機会さえ失われなければ
職人さんは存続してくれると信じます
それよりも監督の質の確保
それが出来る工務店しか生き残れないのかな と
量産型を目指すか個別対応型を突き詰めるか
二兎は追えなさそうな そういう時代