空から屋根が降ってきました
正しくは屋根の一部が 降ってきました
もっと正確にお伝えすると 屋根の板金を留めるための
鋼製垂木が降ってきました
打合せと検討を重ねた末の作業でしたので
金子くんも少しホッとしたのではないかと
推察しています
地鎮祭の頃には
あえて気にしないようにしてきた
斜めの線の多い 建物平面が
工事が進むに連れるうち
そろそろと 気になり始めて来るかと
身構えておりましたが
でも 思いの外に 大丈夫
こうして 笑顔の打合せも出来ますし
木材も現場へ到着しましたし
斜めの線など なんのその
頭を使って 図面を書いて 打合せを重ねれば
ほらね 何とかなるもの
間もなく 建前です
あっ 申し遅れましたが
私はこれから君の家を造ります 工務店の者です
もちろん怪しい者ではございません
この土地の隅から隅でお祈りをして
工事の準備に入る ごあいさつにうかがっているのです
工事のしやすそうな敷地ですね 助かります
どうぞ 完成まで その後も 末永く
よろしくお願いいたします
師だって
12月に入っていきなり走り出すわけではないんです
11月には準備運動をして 気持ちを整えて
そうでもしなくちゃ
12月に入っていきなり走り出せるわけはありません
晩秋霜月 釣瓶落としが始まって
陽の日中が短くなるのですから なおのさら
現場の行きと帰り 写真をスナップすれば
背景 赤々しいのも 至極に当然
朝陽と夕陽に出会える確率の高さが
この季節の 特権 で
12月の前触れ 慌ただしさに揺れる11月が
それほど嫌いでないのは この特権があるからなのです