職業・箱屋 箱を作るお仕事してます
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完成する箱があれば 始まる箱もあります
そうでないと 正月のお餅が買えなくなります
名古屋市内でも街の中
ポッカリと生まれ変わろうとしている土地に
新たな工事を依頼いただきました
地鎮祭という儀式は
静かな地盤に手を入れ 騒がせてしまうことを
お許しいただくためのお知らせであり
ここに住まう方々や 騒がせてしまう張本人を
地の神様に紹介する意味合いや
工事を始めるという責任を 施主・設計者・施工者がともに
再度確認する決意の日 それが 地鎮祭
普段の信心が足りない私であっても
建築という仕事を生業としている以上
近隣の皆さまにご挨拶するのと同じく
土地の神様にお声掛けするくらいは当然の責務と思っています
いぬのきもち や ねこのきもち は
雑誌で理解していただくとして
地鎮祭の時の げんばかんとくのきもち は
つまり上記のようになっているとご理解いただければ幸いです
10月が身勝手に
あっという間と 過ぎ去ろうとしています
11月に入れば 師が助走を始め
12月に入った途端に全力疾走
そろそろ私の目に お正月が映ります
さて10月
繰り返される台風水害の報に胸の痛みを覚え
身近の被害はないものの
まったく他人事とは思えない商売をしていることもあり
今後未来の気象事情が気になって
何があっても絶対に大丈夫な箱
そんな夢想をある程度の現実にしなければならない時代が
来てしまったことに畏怖しています
そんな10月
旧くからの懇意の設計士氏の
普段からとは規模の違う 相当な努力を詰めた箱を見学
クライアントが何を求め 彼に設計を依頼したのか
それに応えた姿に 大きな刺激をいただきました
そして10月
身を削るかのごとく 私小説のような建築と
大人のための童話のような建築を
拝見させていただきました
共通項の多い2邸ながら
それぞれの設計者の持つ強さが
まったく別の物語となって現れています
普段の見学会では 工務店のオヤジとして
施工のほど具合をイヤらしい目つきで
眺め回すのですが
この度は施工者の技術を上回る 設計者の想いを
やっぱり 眺め回してまいりました
ところで10月
ちょくちょく話題に上げる 午前十時の映画祭
知らないのなら知らないままにしておいた方が
身のためかと思う 時計仕掛けのオレンジ
現代においては映倫区分 R18+ の大人の映画
ただ私はそんな区分のない時代
10代中盤にこれを見てしまったので 手遅れです
刺激なんてだいたいにおいて慣れてしまうものなのですが
この映画から発射される刺激には慣れることがなく
何度見ても ミートスパゲティが食べたくなり
何度見ても 雨に唄えば を口ずさむ
あぶないおくすりのような映画を 楽しんでしまいました
あぁ10月
普段より刺激の多かった10月が終わり
年末を待たず全力ダッシュな 11月がやって来る
刺激を受けたから若返るってことはありませんが
ダッシュ用 燃料補給の1ヶ月だったように思います