職業・箱屋  箱を作るお仕事してます
<< January 2015 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
秒読み
足場解体まであと6日



まぁ カウントダウンするほどでもなく
すでにいつでも解体可能な段階ではあります




建物を覆っていたシートもなく
現段階でこれだけ見えてしまっている建物なのですが
この細い足場の線があるのとないのとでは 大違い




ちなみに足場が無くなるからと言って
外観は完成だぁ!
と 喜べないのがこちらのお家

これから建物を取り囲むように
木塀を造る作業が待っています


もう一つ ちなみに
このブロックを積んだスペースは




私も今年で現場監督歴30年となりますが
初めて造らせていただく 露天風呂 です
一週間前に足場が外れている
 

足場が外れて嬉しいのに
記事が書けなかったくらい 慌ただしかった先週・今週




外構工事が進むと
また ガラッと 表情が変わってくるであろうこと


そちらも大変 楽しみにしております
メリとハリ
楽しく打合せの進む こちらのお家



床を低く落としてあるところは 天井高く上げて



床を高く上げてあるところは 天井低く抑えて



ん?
なんかおかしなこと言ってる?

平屋 のはずなのですが
メリハリのある箱となっております

手の値段 適正価格について考える

きっと誰も書かないだろうから
少し私が書いてみようと思います

歴史も規模も 箱屋とは比較するのも申し訳ないほどの建設会社が

主力にしていた住宅建設において
競争の激化から採算性が悪化し
資金繰りに行き詰まり

という結果の末 倒産しました

そこに至るまでにはどれほどの労苦と思索があったことか
それでも現実は
3行で書けるほどの言葉で説明が帰着する事案

箱屋とその建設会社との接点は
設計事務所の設計する住宅において
何度か入札相手として同じ土俵で戦ったことがあるという程度

そしてこれもまた比較にならないほどの価格差で箱屋は全敗

なぜそんなに安価で施工が出来るのだろうか
という疑問を解消出来ぬまま
いや疑問は解消出来ていても
そういう戦い方が出来ずに 入札では負け続けました


時代が連れて来た「競争の激化」は確かにあります
それは私たちのような極めて小規模の工務店にとり
毎日が「競争の激化」という台風であり
「採算性」という低気圧960hpと
「資金繰り」という瞬間最大風速50m/sに
吹き飛ばされないよう踏ん張りつつ
そんな中でも「良い箱を造る」ことを本業・本分とする稼業が
今の時代の建築業だと考えています

つまり 「競争の激化」に飲み込まれ
本分である「良い箱造り」に注力出来なくなった時点で
建築業としての機能は停止するわけで

他業種同様 こちらも
なかなかにハードボイルドな業界なのは言うまでもありません


さて
今 目の前に住宅の図面があるとして
これが適正な価格で施工されているかどうか

と考えた時

どの業界でも 安かろう良かろう の商品は存在し難く
特に膨大な人力を必要とする建築という作業に置いて
価格を下げることは すなわち人件費に直結するわけで

手間ひま掛けず省力化を追求した施工が出来ればいいのですが
目の前の住宅の図面には手間ひまの掛かる作業がてんこ盛りだったりすると
それだけで気圧は10hp下がり 風速は10m/s上がります

そんじゃあ 適正な価格とは? という話になるのですが

私たちが生息する
設計事務所が設計する家造り というジャンルにおいては
身も蓋も無い話で恐縮ですが 適正価格は各戸様々

ただ
適正な価格を知ろうともせずに 適正な価格の根拠も考えずに
設計をしてはいけないし 施工に関わってはいけません

膨大な量の人力を使うということは
膨大な量の知恵を借りられるということでもあります

私は
私の周りにいる多くの職人さんたちの知恵に守られているから
この台風の中に立っていられるのであり
その人達がご飯も食べられないような価格で仕事を請け負うことが
適正だとは思えません


その図面に書かれた一本の線に 何人の手が関わり
そこにどれだけの知恵を注ぐのか

現場に関わる人の手はタダではなく
全ての手に値段が付いているのであり
箱造りに関わる手の本数と知恵の総量が
その箱の適正価格であってほしいと願う者であります

 

斜度51.9°
午後からは
45°よりキツい屋根を組み立てる作業となります




角度のキツさ以外に
いろんな注意点のある作業で



幅90cm 長さ4.5mのパネルを順番に組み合わせていくのですが



下から見上げるこの木目の合板が
そのまま天井仕上げとなるため




合板同士がすき間なく並ぶように
一枚一枚丁寧に 上から下からくっつき具合を確認しながら
パネルを並べていきます



見栄えだけではなく
この屋根パネルは重要な構造材でもあるため
骨組みに固定するための釘やビスの間隔・本数などにも
気を配りながらの作業です


続きを読む >>
難所は午後から






作業は次第に高所へと



午前中に骨組みは完了しましたが

この木材の配置を 見る人が見れば
とある一つのキーワードが浮かぶはず



「急勾配」の屋根




続きを読む >>
2015年の始まり
今年の1本目は清須市から



1月9日(金) 大安吉日 当然快晴
無事に建前を迎えることが出来ました


 



続きを読む >>
明日は建前
現場の支度も 準備完了 との報が入り

こちらも年末に作った屋根パネル28枚の積み込み完了





明日は雨の心配なし

寒さは仕方がないとして
風が吹かないことだけを願い 今夜は早く休みましょう


満を持して


最終的には目に留まることの無い 細やかな作業や
年末に設置されたガラスや板金工事などの
様々な取り合わせ 折衝・セッションを経て



2015年 満を持して
仕上げのラワンベニヤが 丁寧に 貼られていきます

初荷
明けましておめでとうございます

私は早々に風邪で2日間寝込みましたが
皆さまは良いお正月を過ごされましたでしょうか?

さて病み上がりの体を優しい暖かさで迎えてくれた
仕事始め 1月5日




現場に初荷の木材が到着し



給排水工事も全開で



元気よく2015年が スタート いたしました

ところで
私は今年 50代へと足を踏み入れることになるのですが
自分の歳にさほどの興味はなく

気になるのは ただただ箱屋の年齢で

さて今年
箱屋 八歳 鼻たれ小僧

勢いを付けなければいけないお年頃だと 感じています