その領域それぞれに専門家を名乗る人が存在します
食に詳しい人
芸能に詳しい人
歴史に詳しい人
こと建築に及んでも
専門家・スペシャリストと呼ぶに相応しい方々が
各方面で活躍されています
そして表立って名前が出なくても
私の廻りで一緒にお仕事をしている人たちは
それぞれ何かの 専門家
それが「職人」という存在
その専門家が集まって
ここぞとばかりに 構造材を組み上げるのが
建前の日
さてこの度の建物にも
難題が設定されてありまして
屋根の四隅 それぞれ高さの変わる
ねじくれた屋根が今回のお題
もし私が何かの専門家を名乗れるとしたら
「ねじくれた屋根の造り方」に対してくらいでしょうか
この 秘伝の書とも呼ばれる資料の作り方とか
各構造材に生じる一般的ではない現象と
その対処法とか
経験しなければ気付けないところを
経験してしまったばかりに 知ってしまいましたが
需要の極めて少ないカテゴリーということで
今後この手の屋根の専門家として
一発当ててやろうかしらん
何てことには ならなさそうです
]]>
2019年にも参加はしていますが
見事なギックリ腰で この年は見学のみ
そして2020年から始まる
例の 極めて厄介なコロナ時代の沈黙を経て
ようやく今年 2024年
数えてみれば 私自身は6年ぶりとなる
2024年2月22日
天下の奇祭 と騒がれる
国府宮のはだか祭り へ参加させていただきました
本来6年という歳月は 小学生であれば
入学して卒業してしまうほどの長い時間
ただ私の年代の6年は 光陰ロケットが如く
下帯を締めたれば 2018年がつい先日で
6年には様々なことが起こったはずも
この下帯には 時空を越える力 があるようです
]]>
光と影と
素材と緑
こちらの箱を造っていく中で
感じた要素が 上記の4つ
どこのお家にもある要素ですが
ひときわ深く 濃淡 の演出をまとわせて
無事に完成 お引渡しとなりましたこと
深謝いたします
]]>
昨年の I'm home.6月号 はキッチン特集として
SUPPOSE DESIGN OFFICE さん 設計の住宅が
4年前に完成した建物を
雑誌越しに眺めるのは幸せな瞬間です
この折り紙のような階段が検討どおりにピタリと納まり
初めてここを最上階まで登ったときのワクワクは
私の施工体験に深く刻まれています
住む。 というストレートな名前の住宅雑誌
2023年[秋]号には
エイチ・アンド一級建築士事務所さん設計の
木工作家さんの自邸が掲載されました
こちらは完成からまだ一年経たずの住宅で
雑誌に載るご夫妻の姿は写真の通りの佇まい
工事中も楽しく 一緒に施工させていただきましたこと
まだつい この間
雑誌のサブタイトル「地域と自然を慈しむ。」
この住宅の成り立ちを知る者として
これ以外はないほど しっくりと来るテーマです
そして2024年 年が明けてから2冊
I'm homeの最新刊
「心引かれるホームインテリア」
服部信康建築設計事務所 さんの設計による住宅です
写真には収めきれない
変形に変形を重ねた複雑な平面を
悠々とセンス良く住まわれる施主さまの
写真以上に「心引かれる」生活力に感心ばかりの住宅で
建築を覆い隠す植栽が 悔しいほどに
建築を大きく引き立ててくれています
そして先日発売
「住宅特集2月号」 特集/平屋的な建ち方
川本達也建築設計事務所 さんです
どうあっても注目されるであろう屋根の形状を
注目されるに値する施工結果とするために
私の寿命を少し削り注いで造ったことを思い出します
完成後の建物と同じくらいに 施工中を美しく感じた建物です
このままの姿で別にもう1棟保存したいほどでした
4軒4様 施主さまも 設計者さんも 市区町村もそれぞれで
平屋もあれば3階建てもありの この度の掲載
共通項は 木造であるということと
施工が 箱屋 であるということ
施工が 箱屋 であるということ
大事なことなので 2回書いておきました
]]>
手に負えない何かが発生したことを告げる
不穏な速報が 家族中の携帯を鳴らします
あんな壊れ方をする家を見るたびに
つまり地震が来るたびに
人の生活を守る箱を造っているのだ
という自負も倒壊し流される
きっと家が人を救った場面もあったでしょう
ただ そこが焦点とならないのは
それが当たり前のことだから
2024年は まだ明けず
1995年や2011年へ立ち戻る
]]>
ポンプ車は通れた
生コン車も かろうじて
試しに レッカーは通れず でしたが
それでも まずは基礎完成で
次に材木が現場まで上がって来なければ
もちろん お手上げのところ
何台にも小分けで運び
現場まで持ち込みすれば ようようの建前へ
しかしながら
簡易のクレーンが 大活躍だったとしても
この場所にあのボリュームの屋根が
建てられるなんて
そうか 私は
やれば出来る子 なのでした
]]>
自邸を設計されるわけですから
そこには時代の変遷と
通ってきた温度が込められているわけで
それを師弟の弟側である うちの金子くんが
図面と温度を受け止めつつ 施工を進める様子は
当人たちは大変だとしても
その中間世代の私が 一歩離れて眺めた場合
微笑ましい 授業風景 にも見えてくるのです
]]>
なついあつ 暑い夏の外壁工事を越え
忙しいが口癖になってしまった
くたびれた男の秋が 終わりを迎えるころ
そんなくたびれた男であっても
このように爽やかで落ち着いた2世帯の住居を
施工できるのだ という実例 です
]]>
左官屋さんの事務所建設工事
建前したなぁ
と 思ってたら
私が目を離したスキに 出来ていました
]]>ようやくまとめて提出できました
今はそんな気持ちで 完成を眺めています
この外観に
この内装が
このキッチンが
ダイニングが
洗面室が
前室が
内包されています
少しばかり辺鄙ながら風光めでたきこの場所を
自宅 兼 設計事務所として 活用する のが
今回提出した課題で
この箱の横には その活動の輪を広げるべく
カフェも併設されています(すいません写真が撮れていません)
その活動内容は またこちらにて
続報をお待ち下さい
]]>その中に僅かばかりの持続を加味して
環境すべてに寄り添えているか
という自問には毎度答えづらさを覚えています
再生可能を意識する時代であることは理解して
それでもまず私は 施主さまに
ここへ 喜んで お住まいいただけることだけを目的に
仕事をしているんだと自覚しています
]]>
1つ目は 老朽化に対応する改修
2つ目は 生活環境・家族構成の変化に伴う改修
この2つが合わさる場合も多いのですが
今回の種目は2つ目の
生活環境・家族構成の変化に伴う改修
老朽化という言葉はここには見当たらず
丁寧に使われてきたであろうことが見て取れる
そんな室内を
ガガガ ドドド と
いつものように解体から始まる
この大型改修工事のゴールには
今の姿からは想像も付かないほどの
変貌 が待っている予定です
]]>
4年半前に …
もう4年も経つということに驚きもありますが
鉄骨造のスタジオを施工させていただいた箱の北側に
この度は 事務所の建設を仰せつかりました
自分が施工した物件に隣接する場所で
4年半を経たからこそ感じるのは
何だか建物に見られているようで少々気恥ずかしいような
気合が灯るような
戻ってこられたことの 縁 を心に
施工を始めます
]]>ここに鉄骨造で 居を構えた 左官屋さんが
当初からの企み通りに
手前に空けてあった敷地に事務所 兼 倉庫を
装備する運びとなりました
ここは左官屋 彼のワンダーランド
家あり事務所ありギャラリー希望の 夢の国
完成の暁には左官という職業の
布教活動の拠点とする構想を聞き
その有益な計画を実行に移す行動力に
尊敬の念を覚えます
お手伝いさせていただきます
]]>そしてミッション インポッシブル
映画の著名テーマ曲四天王 と書いても
異論は少ないと思われますがいかがでしょうか
そのミッション インポッシブル
和訳は「実現不可能な任務」
ここが そのインポッシブルな場所
こんなに広くて平らで どこが実現不可能?
そりゃあ 草は生えてますけど
刈ってしまえば こんなものですし
今まで 比べ物にならないほどの狭小地とか
とんでもない傾斜地 ありましたよね
地鎮祭も滞りなく済みましたし
近隣へのご挨拶も出来ました
これの どこが インポッシブル なのか?
施主さまの
「工事を引き受けていただけてホッとしました」
その言葉の意味するところは?!
お盆明けから困難な作戦が 開始いたします
次回「通れない生コン車」の巻
絶対 見てくれよな!!
]]>
二期目となる新築工事に向け
解体工事が始まりました
真夏の解体工事
なぜ みんな 動けているのか?
普段 何を食べたら
この炎天の下で倒れずにいられるのか?
そもそも
彼らの辞書に熱中症という単語は存在しないのか?
解体工事そのものより
動いている人たちの生態が気になって気になって
見ているだけで倒れそうになるのです
]]>
真夏で 炎天下で 日陰も無い
そんな状況下での作業ですから
多少の手直しどころか
鉄筋屋さんが鉄筋の組み方を全く間違えてしまったとしても
私個人としては
非難することは出来ないと思っていましたが
一部手直しの範囲で 配筋検査を終えることが出来ました
太陽を浴び
素手で触れられないほど熱くなった 鉄の棒 を
体感40℃以上になる炎天下で
知恵の輪のごとく組み上げる
特殊能力者と言わざるを得ません
]]>
透明なポリカーボネート製折半を貼ってみたり
土間コンクリートを仕上げてみたり
室内からの眺めを楽しんでみたり
階段室に設けられたガラス窓の仕立てが
結構気に入っていたり
そんな 真夏の改修現場
大変身中です
]]>切り揃え 組み替えて
新規の部屋に再貼り付け
真夏の コラージュ
芸術的な復元作業ですが
本来は
蒸し暑い室内ですることではありません
大工さんの根気に感謝します
]]>
外壁を モルタル塗り仕上げに納める難しさを
一般例として 何に例えたら伝わるのか と考えてみても
ストーブの真ん前でデコレーションケーキを作るようなもの
土砂降りの中 和紙に墨汁 習字の練習をするようなもの
ひとサジたりともこぼさず
乳児に離乳食を食べさせるようなもの
同じく真夏日
流れ出る汗を落とさずに フローリングを貼るようなもの
どれも しっくり来ませんし
どれよりも 大変な気がします
]]>
毎度の青いシートに覆われた開口部に
150kgを超える透明ペアガラスを
足場の上に すべり込ませて
8人がかりの作業です
透明ガラスという
「存在を感じさせない」はずの面材が
発する存在感とは これいかに です
]]>箱屋にとっても このブログは重要なお仕事になっています
ここまでどれだけの記事を書いたことか
どれも現場仕事と同じくらいに もしかしたらそれ以上に
真面目に向き合って書いてきました
さて今回は ブログがアップされるまでのルーティンを
以下に初公開
まず身を清めて
次にお茶を点てて (嘘)
BGMの音量を下げ
普段は聞かない 岩盤浴で流れてるような
環境音楽に切り替えて(ここから本当)
雑念を捨て 邪気を払い テーマを決め
言葉を選ぶ 写真を選ぶ
時にはまとめて3件分 これが限界
記事の体裁が整ったところで BGMを切り替えて
あえて激しいヤツで 部屋から環境音楽を追い出して
言葉をリセット 耳をリセット
そして 書いた記事を読み返す
言葉を並べ替える 付け足す 削る
一旦BGMを停めたら 今度はYouTube
どこか遠い国の大自然
親近感を覚える体型のおじさんが
やたらとデカい肉を調理して 食べて
太い親指立てて ニッコリする動画で
目をリセット
そして また読み返す
並べ替える 付け足す 削る…
これを繰り返すこと数回
1件の記事の平均所要時間 たぶん90分
なお言葉が多いほどに時間は伸び
疲れてくると写真へ逃げるのはご愛嬌
こんな姿 誰にも見せられないので
遊んでいるようにしか見られないので
一人になれる時間にしか無理なので
何より とても時間を浪費するので
だから なかなか
ブログをあげることが出来ないのです
]]>
蔵に隣接していた小屋は 軽トラックの格納庫でした
そこに 漆喰が塗られ
障子が立ち 畳が敷かれ
もう軽トラックは入れません
ここまで畳を敷いたのは 久しぶりのこと
ここまで障子を立てたのも 久しぶりのこと
障子とか 畳とか 漆喰とか
その仕上げを支える大工さんとか
元来これらは 日本における 普遍 のお仕事
触覚・視覚は元より畳の匂いや擦れる音
嗅覚から聴覚までをも 楽しませてくれる手仕事に触れると
ここのところ見積作業続きで パソコンの前に3ヶ月
弱り切った五感のうちの四感を
少し取り戻せたような みなぎるような
暑い夏が始まる前の準備体操になりました
]]>
平均気温の高かった3月とは違い
4月は天候が不順で
それでも その合間を縫いながら
思うよりは順調に 基礎は仕上がってくれました
施主さまにも 楽しみにお待ちいただきました
連休直前 無事に建前をお迎え出来ました
この季節で晴れてもらえたのですから
これ以上の気候は望めないほどに
快適な気温と湿度に乗せられて
気持ちの良い作業が進みます
屋根の形状は 寄棟
外壁からはね出す軒の長さ 1.3m
絞り込まれた屋根先の厚み 75?以下
1.3 とか 75 とか
造ってしまえば その数値に
それほどの意味はありません
ただ その数値を創るためには
相応の 工夫 が必要となります
意図した見え方になるよう作ること
意図を汲み取って工夫することが
私たちの役目で
御神酒を供え お塩で清め
工事の無事・安全を願うことが
私たちの役割です
]]>
こうだった箱が
こうなって
この時には こうだった部屋が
ここまでになりましたが
ここからが 最後の 詰めどころ
建具と畳が入れば
見違えるようになるのは必至ですが
気を緩めることなく 締めていきます
]]>何度もYouTubeで確認しました
タラタラタラタ ティーン タララ〜タ と鳴っていました
残された家に
元々建っていた家と同規模を増築するという
今回の計画は
久しぶりの瓦工事と
旧宅で使用されていた部材の 再利用 など
和風の趣と旧宅の記憶を随所に配置しながら
絶賛進行中です
]]>
ビフォーアフターのタラタラタラタ ティーン タララ〜タ
たぶんこの現場で20回くらい
なんということでしょう
と 心のなかでつぶやいています
大きな変貌が
ブルーシートの中で 真っ盛り です
]]>
電力会社の人から のぼりをプレゼントされました
届くような距離ではありませんが
「電線に注意」と書いてあります
確かに見えるところに鉄塔が建っていて
その電力会社の人いわく
この電線には14万5千ボルトが流れていて
万が一にでも これを切ってしまうと
すぐそこにある巨大な自動車会社と大動脈の電車が停まります
そして その場合の賠償責任は御社にあります
と 丁寧な口調で脅されて 何やらサインさせられました
箱屋を 一瞬にしてこの世から消し去りかねない
そんな物騒な電線から30m離れたところで建前です
届くわけはないよね と思いながら
レッカーの運転手さんには 重々と説明し
4月の初旬 2世帯の住宅が建ち上がります
棟上げのところまでは 予定通りの手順が
予想の時間で進みまし
完成後も室内を飾る屋根の垂木と
構造と天井仕上げを兼ねる合板が
ひと手間掛けて貼られまし
(ひと手間掛けることで合板同士がピタリくっつくのです)
建前1日目はここまでに
2日目の課題は 1.5mはね出す屋根の制御
木材のねじれとか 反りを見ながら
1.5mはね出す屋根の制御を終えたら
ひとまず建前は無事に終了と
物騒な電線に触れることなく 屋根までの形が上がりまし
さぁ 実際のところ現場の作業は
ここがようやくの開始地点
この建前の勢いが
この後の作業に弾みを付けてくれるので
何より建前の時間は 威勢 が大事
そこに関係業者皆さまの 意欲を添えて
]]>
ただ 伝わらないまでも
ラーメンの写真を見れば それが醤油であれ豚骨であれ
経験の中から香りを呼び覚まし
その写真から 美味しそう という感情とともに
匂いを感じ取ることは出来ます
同様に 私たち建築の関係者は
この写真の左官屋さんの作業から
漆喰の生っぽい匂いを感じますし
運ばれてきた樹木にまとわりつく
土の匂いや肥料の匂い
外壁に貼られた杉板と混ざって香る
砂や石の匂いを(時には仮設トイレの香りも)
一般の人の経験の中には無い香りを
呼び起こすことが出来ます
それは 昨日のことでした
現場内の作業がほぼ終わり
室内の床養生を撤去し始めた時のこと
養生板を一枚めくるごとに
その下に封じ込められていた強烈な桧の香りが
秒速10mで 湧き立ちました
あっという間にその香りは部屋の体積を埋め尽くし
私はその中にどっぷり浸り 癒やされます
桧のフローリングなんだから
桧の香りがするのは当然じゃん
と おっしゃるのはごもっともですが
実際のところ昨今は 塗装がしてあったり
表面のみの単板貼りであったりで
純粋な桧の香りが漂うことは少ないのでありまして
しかして こちらの床は無垢材・無塗装・厚さ30?の桧床
それも なかなかの上等級
片付けを手伝ってくれた大工さんも
ヒノキ風呂に住んでるみたい と言っていたほどの
純度の高い桧の香りが充満します
桧のフローリングなんだから
桧の香りがするのは当然じゃん
それはそうですが
皆さんはこの写真から
正式な桧の香りを呼び起こすことが出来ますか?
桧の香りが脳内に蓄積されている私は
この写真だけで 森林浴が出来てしまうんですよ
]]>
箱屋は5年前ここで
「イーストハウス」の建替えを施工しました
もちろん現在も躯体は健在で
その白さに風情を宿しながら
多くの人を癒やす人気のスポットとして佇んでいます
さて佐久島で人気といえば 何より
イーストハウスと同じ作者 南川祐輝氏の
「おひるねハウス」
佐久島アートプロジェクトを初期より代表する作品です
初代が20年前に
そして10年前に2代目へと
10年ごとに建て替えられる式年造営
その10年の区切りを迎える今年
3代目の造営は 箱屋が受け持ちさせていただきます
2023年3月15日の早朝より2日間
アート作品というより
神社仏閣を普請するような 厳かな心持ちで
今まで愛されてきた作品が
今からまた10年の時に耐えられるようにと
願いを込めて造らせていただきました
この作品を永続させるためにも
寸分違わずの再現が必要で
増殖したかのように並ぶ 2世代のおひるねハウスには
やはり神聖なものを感じます
現在は4月15日のお披露目式まで
シートにくるまれ非公開
お披露目のあとは9月のころまで このまま2世代が並ぶ
「ふたつのおひるねハウス」期間を経て
2代目おひるねハウスは 役目を終えると聞きました
さて 今回工事のご褒美に
インスタグラムの聖地としても名高いこちらの作品に
どなた様よりも いち早く
3代目 最初の一枚が おじさんたちですいません
佐久島はアート作品ばかりではなく
素朴な風景が愛しい島です
「絶景」とか「秘境」 といった
あおりの言葉が不似合いな 優しい島
だからアート作品と融合出来ているのだと感じます
西尾市一色港から船で20分の距離とは思えない
静謐な場所での工事は
疲労とリフレッシュを同時に味わう貴重な経験となりました
]]>そう言い切ってしまって良いくらいに
SNSの時代です
点と点を結ぶ線のように
個人と個人を結ぶネットワークが
そのまま仕事へとつながっていきます
この日当たりの良い角地で
今月から始まる箱造り
名古屋に住む施主さまと
福岡を拠点とする設計士さんの接点は
インスタグラムだったそうです
その結び付きは
特記するほど珍しいケースではありません
それどころか
もはや主流と言ってもおかしくありません
SNSの隅っこに引っ掛かっている程度の箱屋ですが
この関係に混ぜていただいて箱造りが始まりました
目に見えない線が 世界中に張り巡らされ
つながったところで仕事が発生して
私の上に 降ってきた
そんな気分を味わっています
この地鎮祭の日から完成まで
目に見えないつながりを具現化するのは
私たちの頭と手と工具たち
世界をつなげるのはSNSですが
世界を支えるのは私たちです
]]>
庭工事は後ほどになりますが
お引越しが出来るところまで着きました
幾度か ここでご紹介した
への字で くの字のリビングは
デッキと大きな庇をセットして
外部の刺激をほどよく 和らげた
穏やかな部屋に仕立てられました
正方形とか長方形とか
直角に囲まれた部屋との違いは 確かにあって
見渡せそうで見渡せない
家の中にある90°ではない曲がり角が
奥行きを感じさせてくれます 造ってみると分かります
こうしていろいろなお家を作らせていただいて
体感させてもらって 理解して
飽きることのない日々と
繰り返しではない仕事が
私たち 施工の集団を動かしているのです
]]>RC造 鉄骨造 2×4 など 構造の違いによる種別
平屋 2階建て 3階建て 階層による種別
はたまた 店舗付き住宅や共同住宅など
目的の違いによる種別
これら種別は 建築法規上も分類されて
然るべき解釈の元に設計されます
さてここに 上記の種別とは少し違い
法規上の分類項目には当たらないものの
ある特定の目的を持つ種類の住宅が存在します
意識はしていませんでしたが
よくよく考えるとめっきり減ってしまった
ある特定の目的を持つ住宅の地鎮祭
ここからほど近いこともあり
学問の神様で有名な 岩津天満宮さんに
お祓いをいただきました
ありがたいほどに 平坦な土地で
ある特定の目的を持つ住宅の建設が始まります
2世帯住宅という ある特定の種別の住宅は
確認申請上は 木造一戸建て 階数 2階という表現のみで
2世帯ならではの 特別な規制は無く
その証拠に
申請書類上のどこにも「2世帯」という文字は出てきません
2世帯住もうが3世帯住もうが 造る箱に定員はないので
特別な分類は不要なのでしょう
ただ 生活を容れる箱を造ることが生業の私にとって
構造や階数よりも 誰が住まうか?は 重要な事項
2世帯だからといって造り方に違いはないものの
そこに住まわれる人数と生活パターンが多い分
誰のために造るか? は
その時々で留意の上 意識するようにしています
]]>
BGMのせせらぎに後押しされて 完成です
初めて触れる 焼杉の表面は 柔らかく
建築材料には見ることの少ない触感で
この素材を活かすには 前面にせり出す斜壁を
最小限のラインでカッチリ納めなければ
強く留意したポイントです
建築の施工に もちろん一定の技術・技工は必要ですが
それ以上に必要なものがありまして
それ以上に必要なものが あるんです
]]>
ここはよくある住宅街
地盤は 道路から2mほど高くなっています
周囲を見渡しても
擁壁を造り2m上の地盤を安定させてから そこに2階建て
もしくは
道路レベルにコンクリート造で駐車場 その上に2階建て
これが一般解
さて ほどよく晴れた 1月吉日
道路から2mほど高い場所で 地鎮祭
一般解とは違う
この高低差を見せる家造りとなりますので
地盤の安定をことさらに お願い申し上げます
このたびの作戦は
建前までの作業手順が大きな課題
一手を違えると思ったような形にならないような
そんな気がしています
まずは 地形を活かす準備を開始
料理も建築も 美味しくするには何より下準備
時間も手間もしっかりと 愛情込めてスタートです
]]>趣きを存分にたたえる2棟並び
区画整理・道路拡張の計画に
はまり込んでしまったから ではありますが
ここはうちの金子くんの 大学時代恩師の邸宅
1棟は本格的な造り込み
もう1棟は
移築+セルフビルド
再現不能の たたずまい
この2棟を破砕して 新築1棟に建て替えるという
畏れ多くも 心苦しいプロジェクトが
今春より動き出します
この2棟を超える想いを
込めて造らなければなりません 重圧です
]]>
ツヤツヤ 艶々とした
施主さま支給の杉板材
色も仕上がりも 特級材です
ここまで色味の揃った杉板は 希少品
大工さんもきっと貼り甲斐のあったことでしょう
そして主戦場は室内へ
外部の木々しさは あえて室内へと持ち込まず
ギャラリーも兼ねる この箱は
施主さまの作品が映えるしつらえへと 向かいます
]]>
イノベーション が新規開拓という意として
そこに 再び という意の Re がついて
既存のシステムを掘り起こす とか 再生 させるとか
建築で言えば 既存の再生利用=リノベーション
この言葉が一般化しています
そう 世の中は SDGs
テーマは持続
作っては壊し 壊しては作り の時代を終焉させ
ものごとの価値を長期に渡り持続させることを
強く意識して生きる世代の入り口
そんな 時代の節目に立っている実感はあります
さて SDGs
資源もエネルギーも人材も大量に消費し
自然環境に影響を及ぼす建設という業態は
17個に上がる項目の多数に関連することから
企業イメージのためレインボ−カラーのバッジを勧められますが
私は人生の大半で
スクラップ&ビルドしてきた張本人なもので
相当の懺悔をしてからでないと
あの光り輝くバッジを付ける資格はありません
ここのところの箱屋
SDGs 増改築続き
今回の作戦は
壊さなくても良かった建物を
とある訳から壊すことになったので
思い入れの深い部分を残しながら
思い出を再現するぞ 大作戦
土地に残る記憶を 良質化 して
施主さまの中に持続させることも SDGs
私の懺悔でもあります
]]>
ここからが長く感じる 10分前
そして 1分前
ファンファーレ
私の中では 2001年宇宙の旅 オープニング ←要検索
2023年 ?箱屋の旅
退屈平穏な旅は過去に一度もなく
今年も 万丈 世の中は 波乱
皆さまと ご一緒であれば
乗り越えられるものと信じております
日の出に願うは 何より 健康
私の そして 皆さまの
]]>
補強につぐ補強
土台を入れ替え 梁を支え
漏水や白蟻にやられた 各構造材を
切り取り つなぎ
移植手術が 続きます
こちら 北部戦線は
先の見えない戦いになりつつありますが
この状態の箱が どのように生まれ変わるか
私は ワクワク しています
]]>
こちらの箱の特徴を捉えた写真でしょうか
2階にある 大きな開口部を中心に
この箱の物語は進みます
への字の平面と 大工さんとの戦いは
日を追うごとに 苛烈を極め
指揮官の金子くんが 異形の平面を
ねじ伏せようと 奮闘する 姿を
私はただ 見守るのみです
件の大きな開口部を ガラスでふさぎ
これで冬の装備も完了
冬季戦に備えることができました
伝え聞く戦況によると
年内には外部足場も外されるとのこと
順調に進む作戦が ありがたい年の瀬です
]]>
もちろん 黒としか表現のしようのない
こちらの外壁は 真っ黒 で
ただ 焼杉のもたらす黒は
杉板に黒の塗装では 表し切れず
得も言われぬ
込み入った
深みのある
多彩な黒で 飾ります
そして室内
大工さんの作業は 佳境へと進み
現場の時間は 夕まずめ
低空の陽に誘われた 2022年が
師走のひんやり空気に 暮れなずむ
]]>
こちらの施主さまは 木工作家さんで
今回 「木材」というキーワードを軸に
施主・設計・施工 三者の 協業合作
そう思って関わっています
施主さまから支給される木材も多く
今は それを預かり 仕上げている段階ですが
現場も中盤へと差し掛かり
ここから完成まで
製作者としての施主さまの出番も増えてくる予定
その仕上がりと しつらえが 今から楽しみな
コラボレーション住宅です
]]>難易度の高いこちらの物件を
可愛らしい赤ちゃんを連れた こちらの若いご夫婦が入手
施主さまは設計士さん
一般素人ではない 勇者 なので
この一般向けではない物件を住居にしてしまおう
という計画になり
そこに私たちも 参加することになりました
しかし 解体屋さんという仕事はホントにスゴい
何がスゴいって
どこから手をつけたらいいのか分からないような物件を
どこから手を付ければいいのか 分かるようにしてくれるんです
まだまだ絶賛解体中のこちらの箱が
勇者の手によりどう変わっていくか
この冬の課題として取り組んで参る所存でございます
]]>
えーっと 今回のミッションは
一旦小屋を解体 それとは別棟のお蔵と納屋の仕上げを外し
そんでまた 小屋を作り直して
蔵は衣替え 納屋は和室にするという計画
しかも 一通りの改修工事完了後に
今度は母屋を解体して
新築工事も始まるという フルコース
しばらく東浦町へ通うことになりそうです
]]>
この9月と10月は見積や現場に追われ
慌ただしさの波間を揺れる日々で
ただ 疲れを感じる部分が麻痺していたのでしょうか
肋骨を折ったりしていた割に体調は良好な気がしていました
さて ここは
先日内覧会をさせていただいたお家
そろそろ朝晩の冷え込みが始まったということで
ご主人念願の薪ストーブに
初めて火を入れる 火入れ式にお呼ばれいただきます
ご夫婦 仲睦まじく
ストーブに火を入れるお姿
そして ガラス越しに揺れる炎を
ジワーッと眺めていたら
ここ最近感じていなかった
あまりにも穏やかな時間に包まれて
「あっ 私 疲れてるのかも」と 急に
温泉に浸かった時と同じような感覚の
軽い湯あたりをしたような
ポカポカとした温度をいただいて
薪ストーブの遠赤外線がスゴいのか
ご夫婦の仲睦まじさが たまらないのか
とにかく これで
年末まで 頑張れることになりました
]]>もし 17時ごろに来られると
17時30分に来られると
17時45分以降に来られたら
そして17時51分
実際は こんな時間まで応対していないはずです
でも 夜の内覧会も面白そうです
]]>
6ヶ月前 ちょうど 陽気が良くて
ねじれた屋根を造るには 最適の気温
思い通りの形を 思い通りに建てられて
満悦したあの日から
暑い夏にぶつかり
不順な天候に翻弄されても
めげること無く 歩みを進め
間もなく完成をお迎えします
施主さまのご厚意を預かり
11月5日(土)6日(日)の2日間
内覧会としてこちらを お披露目
SDレヴュー2022 入選作としての顔もあり
話題の作でもありますが
敷地の事情が昇華しての この形状
その成り立ちは 設計の 川本達也建築設計事務所 さんに
お尋ねいただくとして
私が当日説明できるのは
ねじれた屋根の造り方と その留意点
建物四方 眺められる敷地です
ぐるりと散策いただきながら11月の第一週
深まる手前の 秋の週末をお楽しみください
つい 屋根の形状に耳目が集まりそうですが
この住宅の目的は
恵まれた周辺環境を豊富に取り込むこと
大きな屋根は
日照の制御はもちろん 屋外を室内化する役割を存分に担い
比較すれば小さめとなる住居空間を
同じく屋根の下に広がるロフトとともに
豊かに膨らませてくれています
さて 内覧会のお問い合わせは 川本さんのブログ でご紹介中
ご興味があれば どなたでも とのこと
皆さまのご来場をお待ちしております
]]>優しい建物が完成いたしました
10月15日(土)AM10時〜PM5時の予定で
施主さまのご厚意により内覧会を催させていただきます
30坪ほどの2階建て
ここに住まわれるご家族の集う姿を
しっとりと表現した建物だと感じます
1階より2階がせり出した外観は
奇をてらっているわけでも
もちろん 可愛さを狙ったわけでもなく
この場所に建つ必然を形にしつらえたもの
仕立てられた植栽がせり出した建物の威圧を消し
緑の多いこの地域との つり合いを演出してくれます
家造りをご検討の方に 是非お越しいただきたい
一人でも多くの方に
このような家造りに触れていただきたい
そんな気持ちにさせてくれる箱です
問合せは 南川祐輝建築事務所 さんへ
たぶん近々 ブログ でも告知されるはず
なお施工については いつも手前味噌になりますが
丁寧に出来ていると思っています
破綻のない施工を 感じていただければ幸いです
]]>木造の建物において主に柱の位置を示す
いわゆる 座標のことで
X軸をい・ろ・は…で示し
Y軸は1・2・3…
それぞれの間隔は日本の伝統的な規則単位の910?
右上 青丸で囲ったところは
い通りと1通りの交点ということで
ここが通称 いの一番の柱
では赤丸で示した柱は何と呼ぶかと申しますと
Y軸 3通りはよいとして X軸は 「い」と「ろ」の間
ここの座標の呼び方は 又い の 3
通り軸からズレているところを「又」と表現しています
さて今回 この平面
くの字に折れている ご様子
すると途端に 番付が暴れだします
木材の加工はプレカットと呼ばれる工場加工になるのですが
この米印の印字が先ほどの「又」に当たります
この こめこめの番付を 把握するのが何かと難しく
※ほ※11 ってどこのこと?
※に※12の隣の柱って※は※10の柱??
この困惑が伝わるとよいのですが
さて 今日はおめでたい建前の日
平面が くの字でも
番付が分かりづらくて 軽い混乱があったとしても
いつもの大工さんたちの手によって
粛々と 建物は立ち上がってゆきます
建物をくの字にするのも もちろん理由があってのこと
交通量の多い道路や隣接するマンションに背を向けて
緑豊かな敷地を包み込むように くの字
多分 そういうことだと思っています
建前の時は こめこめの番付 に手を焼きましたが
建ってからは くの字 との戦いに
私たちはいつも何かと戦っている気がします
必ずしも正解があるとは限らない問題を
毎回 解き方から考える
建物は手で造っているように見えますが
職人さんたちの 頭で造っている割合の方が
大きいと思っています
そういう家造りを
苦しみながらも 楽しんでいます
]]>
とても広い敷地で
すぐお隣に 山羊がいて
地鎮祭も 無事終えて
杭を打ったり
砕石で地盤を造ったり
やたら雨の多い9月の合間をぬって
基礎を造って
基礎を造って
すぐお隣には 山羊の監督
国産木材を豊富に使う 平屋の箱が
間もなく 立ち上がります
]]>ここの斜面具合は スケールが違います
簡単な断面はこんな具合
早い話 木造5階建て
江戸時代中期には すでに遊郭として
賑わいを放っていた建物に
令和の今 宿泊できるというお話です
当時をしのぶ なんてものではなく 往時そのまま
一部朽ちているところもあり
立入禁止の区域もありで
タイムスリップで時空が歪んでいるのかと思いきや
建物全体が歪んでいて 真っ直ぐなところを探すほうが難しい
ただそれも この旅館を建築物として見るから
歪んでいる・傾いていると思うのであって
私が思うに これは有機生命体
施工の末に出来た建築物ではなく
実は自己増殖する生き物なのではないかとにらんでいます
通常下層の1階部分から作られるのが建築物とすれば
この建物は どこから作り始めたのかイメージ出来ず
上階から下階に延びていっているような
ウネウネと斜面を這い降りる延伸に
尚さら 生命を感じます
私はどうしても建物を見てしまうのですが
お料理も素晴らしく
しかもお酒が旅館とは思えないほど良心的な価格
その上
かなりの知識を持って提供してくれていることがうかがえて
箱物 食べ物 飲み物を 時空のゆらぎとともに
酔いしれる一夜を過ごさせていただきました
伊勢の麻吉旅館
伊勢神宮へ歩いていけるような立地ではなく
最寄りに駅もなく
温泉でも出ていれば…と思うばかりですが
条件が良くないからこそ
安易に建て替えられることなく令和の今まで
奇跡的に生き残ってくれたのかもしれません
ここの維持管理の一助に
また再訪しなければと 思うのと同時に
皆さまにもぜひ一度訪れていただきたい場所として
お勧めいたします
2022年9月
この旅行の2日後に屋根から落ちたものの
伊勢神宮へお参りしたおかげで肋骨1本の骨折で済んだのは
幸いなことと受け止めて
2022年9月
溜まりに溜まった各仕事で
本ブログの更新が滞るとしても
仕事があるだけありがたいと感謝して
今年も残すところ 3ヶ月と少々
江戸時代の旅館と骨折で休養は十分 気力も充電完了です
]]>
外観は ほぼ完成と言えるまでになりました
建前は4月17日だったので
ここまで3ヶ月と少々
この建物形状を
極めて順調に進められたのは
建前までに設計者交えて熟慮・打合せの時間があったから
見積をしていたのが昨年の今頃 夏のころ
そこから着工までに半年ほど費やしました
設計期間はもちろんもっと前
今から数えれば2年前には さかのぼるはず
こういう家造りってのはですね
現場で造っている時間より
頭の中とか紙の上とか
パソコンとか電卓の中で造っている時間の方が
ずっと長いんですね
勝手な言い分かもしれませんが
長い期間 家造りが楽しめる
そう思ってもらえると嬉しいですし
比較的皆さん そう思っていただいていると
私は 解釈 しています
]]>こういった機会にどうすればよいのか
結局 ニヤリとするのがせいぜいで
でも こうした雑誌に掲載されれば
頭の中の私は
親指立てて クラッカー鳴らして くす玉割って
一人で乱痴気騒ぎしています
今春完成しました住宅が
GA HOUSES 183号 に掲載いただきました
設計はD.I.G Architects 吉村さん
そして住宅というのは何と言っても 施主さまありき
まさに産みの親
ここに住宅を建てたい というクライアントの意思を
設計者が具現化し 施工者が具体化する
その過程を経て実体化された箱が 建築専門誌に掲載される
言葉を冷まして文字にすれば
具現・具体・実体なのですが
頭の中の私は やっぱり
サムズアップ クラッカー くす玉
この工事に関わった皆さまの顔を思い浮かべ
脳内 夏フェスのごとく
掲載を楽しんでおります
]]>
遅めに梅雨入りを聞いたので 梅雨明けも遅いかと思いきや
知らぬ間 最速の梅雨明け宣言 そして戻り梅雨 のちに土砂降り
天候不明の合間をスイスイと泳ぐように
6月20日 建前は晴天で
思う通りに 予想のところまで作業は進み
そして7月は戻り梅雨
雨やと 台風やと
グルグル ブルーシートの中で
防水工事やと
サッシの取付やと
大きな雨音を聞く日も多く 困惑の7月前半
それでも工事は動き ジワジワ進み
建前から1ヶ月
外観が整い始めたところに届いたのは
以前に紹介したメインデッシュ
そして 本日7月23日 土用の丑の日
お目見えするのは
こんがり杉板 蒲焼き風
]]>
外観は 道行く人が見上げるがごとしで
そして 室内は
この土地を愛でるための しつらえと
鋭意を凝らした階段が出揃い
足場を外す音がここに響き渡れば
工事は終盤へと 加速してゆく のです
]]>「土地」と呼び替えてもよいのですが
「場所」の方がどこか哲学的で
もうこれは
人における 「水」「空気」のようなもの
建築のない「場所」はありえても
「場所」のない建築は
ありえませぬ と言えるほど
だから 私たちは 「場所」を大事と教えられ
「場所」に寄り添う建築に敬意を抱き
だから 「場所」への 挨拶を
欠かさぬようにしているのです
]]>
5月後半から6月中旬にかけての基礎工事は
この国においてはどうしても
梅雨という2文字に追われながらの作業になります
雨の予報をかいくぐり
基礎のコンクリート打設が完了したのが
ちょうど遅めの梅雨入りのニュースが届いたころ
建前予定日は6月20日 月曜日
梅雨真っ最中の予報は 半日ごとに天気を変えて
予報に一喜一憂は現場監督にとって日常茶飯事
お天道さんには敵わない なるようにしかならんもんね
とは思いつつも
やっぱり私は 晴れ男
どうやら19日17時の時点でも明日6月20日の天気は晴れのまま
こんな梅雨の入口あたりでも晴天を呼び寄せて
今回も面目躍如となりそうです
今までは半ば冗談で晴れ男を名乗ってきましたが
もうこれは正式に肩書として
晴れ男を 名乗ってもよいのではないかと
1級晴天呼び寄せ士
1級建築施工管理技士より大きく名刺に書かせていただきます
]]>写真映えがする と訳すことになりますか
その立ち姿もそうですが
周囲の山並みとの 競演 も計算されているようで
現場打合せも つい屋外で行ってしまう という具合
外側の足場は外してしまいましたので
屋根の上を楽しむことは出来なくなりましたが
全面に貼られたシート防水の上に降りた雨粒の軌跡
点々と繋がる雨粒が曲線を描いて流れていく
今までに見たことのない美しい模様
現場監督としてこの景色だけをつまみに お酒がいただけます
大工さんの仕事も徐々に室内へと移りはじめ
今月各部にガラスがはまり
7月に外壁の左官仕上げが進めば
またお披露目の機会があるかもしれません
その際 外観は見ていただけますが
屋根に描かれた雨の美しい曲線までは
お見せ出来ませんです 残念でした
]]>
設計図があるからといって
そこには 作る手順までが書いてあるわけではなく
もちろん 定石の施工手順はありますが
そこは何と言っても建築物
部品点数は とんでもなく多く
作る手順が仕上がりの良否に影響及ぼすことを
承知しておかなくてはなりません
これは現場打合せも同じことで
2〜3週おきほど
施主・設計者・施工者出席の 現場で行われる打合せ
図面に描いてあることの再確認から
現場進行に伴いそれぞれが感じているイメージの調整など
その都度 資料・サンプルを持ち寄って意思統一を図ります
施主さまにとって 図面という2次元で見てきたものが
建前という作業を経て
現場という3次元を感じるようになり
見る と 感じるの違いの大きさを実感するのが
この建前から2〜3ヶ月のころ
施主さまを置いてきぼりにしないように
設計者が暴走しないように
施工者が勘違いしないように
3者の意思疎通が特に大切な時期が
この建前から2〜3ヶ月のころ
施工者も最初は図面を見ることから始まり
次に作り上げていく中で 感じて
そして完成への道筋を 考える
現場では職人さんたちも この
見て→感じて→考える を常に意識してくれています
意識してくれている人たちと一緒に
仕事 をしているのです
]]>