職業・箱屋 箱を作るお仕事してます
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兵どもが夢の跡
外壁を貼り終えた直後の様子です
普段 こんなに板金の切りクズが出ることはありません
なぜなら発注時に細かく長さを指定して
現場での切断を極力少なくしているからです
ただ 今回はそんなわけには いきませんでした
同じ長さを連続して貼れる個所が 無い と
言い切ってしまっても 言い過ぎではないでしょう
一枚貼るごとに長さが変わり
そして すぐに曲がり角がやってくる
板金屋さんもよく頑張ったと思います
特殊なところの多いこちらの箱ですが
金子くんも相当に苦労していますが
それ以上に
今回は施主さまに大きく助けられ
救っていただいています
完成まで感謝を込めて
ここに関わる造り手全員がその気持で
あと1ヶ月と少々
恩返しの時間帯に入って参りました
関係皆さま よろしくお願いいたします
左のマスクの男性
普段は明るくチャーミングな施主さまなのですが
今日はどうも様子のおかしく
右 白マスクの設計士氏との間にちょっとした距離が
現場で問題発生!?
もしかして険悪ムード?
工事中断 現場監督解雇??
おそるおそる施主さまに声を掛けてみると
「妻のインフルエンザがうつっちゃいまして…」
インフルエンザは出社禁止 1週間
現場へも立入禁止でございます
「でも 現場見たいじゃないですか…」
高熱を押してまで施主さまが見たかったものが
こちら
曇天の下 鈍く光る銀色の屋根
見る人が見れば分かると思うのですが
こちらの屋根は ガルバリウム鋼板 大波板葺き
詳しくは説明しませんし 詳細は企業秘密ですが
片流れで しかもそれが8枚も重なるというこの状況は
例えて言うなら
インフルエンザの人が39°の高熱にも関わらず
現場に来てしまう ことよりも
数倍 無茶なことをしていると
思っていただいて差し支えありません
屋根も人も
くれぐれもご自愛くださいますよう
お願い申し上げる次第にございます
鉄筋を組んで
型枠で囲い
コンクリートを流し込む
こちらの現場ではこの一連の作業を
あと5回?いや6回かな
ひたすら 精度高く 繰り返すことになります
先回流し込んだコンクリートの
型枠を外した後に現れた あまり見掛けない肌合いは
建物の全体像の見えない現時点において 異質とも感じますが
ただ今後見えてくる建物がこれ以上に挑戦的であるため
きっと溶け込むように馴染んでくれるのだと理解しています
あと6回 コンクリートを流し込むたび
徐々に建物の規模が見えて来る
木造住宅(しかも平屋)でありながら
なかなか建前にたどり着けないじれったさを抱え
それでも根気良く コンクリート三昧の夏を続けるのです