職業・箱屋  箱を作るお仕事してます
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人が住んでなんぼの仕事

 

箱が一つずつ完成してゆきます

 

 

 

工事期間中は 私のもの と思って

接してきた箱が

 

本来の持ち主の元へと渡されます

 

 

 

 

寂しくなんか ありません

 

 

私たちが造っているのは 生活を容れる箱なので

 

 

家具が入り 人が入ると

 

 

箱が活き活きと し始める姿を

何度も見て知っていますので

 

 

寂しくなんかは ありません

 

 

茶碗を作っている人もきっと

そこに白いご飯が盛られた姿を喜ぶように

 

 

私たちも 白飯ならぬ

人が住んでなんぼの 容れ物を造っているのです

失敗と挑戦と見学会

イカスミをそのまま塗り付けたような

真っ黒な玄関ポーチ

 

 

より黒く というリクエストに応えようと

左官屋さんは 工夫を凝らして挑戦をします

 

 

部材の配合に 当日の気温や湿度

下地の湿潤も関係あったでしょう

写真にも見て取れるように 日当たりの差の影響も大きく

その黒さから来る材料そのものの温度上昇も否定出来ません

 

諸条件考慮の末の施工でしたが

とにかくうまく仕上げることが出来ませんでした

 

 

左下隅に写る 心折れグッタリとした様子の左官屋くんは

私などが手前味噌を加える必要のない

確かな技術を持った職人さんです

 

その彼の判断を信頼した上で 失敗は失敗として受け止めて

次に彼がこの失敗をどうリカバリーしてくれるかを

私はとても楽しみにしています

 

私たちは紙一重のところで

失敗の恐れと向き合い共存する仕事をしています

 

事前にふせげる失敗を回避することは

すべてのお仕事の基本でありますが

失敗を恐れず挑戦することも 同じくらい

お仕事の基本だと思っています

 

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手のあとがいっぱい

 

楽しそうな小部屋を持つこちらの箱

 

 

 

 

外観はおおむねの形を見せ始め

 

 

各所多々 手の跡をたっぷりと残しつつ

幾多の打合せを盛り込みながら

 

 

完成へと進んでいます

 

 

 

 

これら写真に載せた各部の納まりが

現実の現場へ はめ込まれるまでに掛けられる時間は

それはもう 気の遠くなるほどで

 

 

まず設計者の元の図面があり

それを現場監督が施工図として

細かな寸法までを詰めた図面に表現します

 

その後 その施工図を再度設計者と調整しつつ

 

ともすればこの段階で違う案が出て来たりして

施工図を書き直したりして

もう一度打合せをしたりして

 

ようやく決まったところで材料を発注し

材料が届くのを待ち

 

届くまでの間 大工さんが施工図を読み取りながら

下地を造るなどの準備をし

 

 

材料が届いたところで

大工さんが加工を始めるのですが

 

 

施工図で寸法を詰めたつもりでも

現場で予期せぬことが起こったり

大工さんが加工を微調整したり

 

 

その経緯の後に出来る この窓枠1ヶ所

 

私はつい手を合わせて 拝んで しまうのです

盛況のうちに

 

第2回 現場見学会の手応えはあったと思います

 

 

特に何があるわけでもない

ただ 建築途中の現場を見ていただく

 

そんな状態でも楽しんでいただけことに

嬉しさも感じました

 

 

家は 手で 造っている

 

これだけロボットだのAIだの自動運転だの矢沢永吉だの

言われている そんな現代で

 

 

まさか コツコツ現地で加工しながら家を造っているとは

 

 

それを知っていただけただけでも

私たちにとっては 大きな収穫

 

 

これからも作業と同じようにコツコツと

 

モノづくりの面白さを伝えるべく

継続的な布教活動を続けていきます

お知らせしていきます

予習でもしておきましょうか

3月24日まであと2週間

カウントダウンをするほどのことでもありませんが

 

現場見学会へお越しいただく皆さまのために

ここで今の現場の様子を

予習 していただきましょうか

 

 

外観は程よく形が表れ始めておりまして

 

 

 

ほう なるほど と

設計士氏も 納得のご様子

 

今の時期 外から見る箱の大きさと室内の広さに

少なからず感じる差異を

楽しんでいただけるかと思います

 

 

しかして 室内は

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このタイミングは珍しいですよ

1月に開催しました現場見学会

告知期間の短さもあり大盛況とは言えませんでしたが

何より大切なのは継続とアピール

 

ということで

 

現場見学会 今年2回目

 

 

 

場所は愛知県高浜市

設計は 服部信康建築設計事務所

詳しくは 例によっての NEWS にて

 

 

さて今回の見どころは

世にも珍しい 思いっきり工事途中の見学会

 

 

世の中には構造見学会と称して

建前直後の骨組みや耐震システムをお見せしたり

 

特徴的な設備機器を披露したり

 

ワークショップという いかにもな名目で

一般人をタダでこき使う場を設けたり

 

つまり住宅の見学会と言えば

何らかの建築的なテーマを持って開催するケースが

ほとんどなのですが

 

何と今回はテーマ性 皆無の

旅の途中 ならぬ 現場の途中 をお見せします

 

開催日3月24日の頃は たぶんきっと

現場が工事期間中もっとも模索状態におちいっている頃のはず

 

イラつく大工

頭を抱える現場監督

飛び交う施工図

おびえる設備業者

そして 無慈悲な設計事務所

 

 

そんな現場の混沌とした姿が見られるのは

この見学会だけ

 

構造よりも設備よりもワークショップよりも

面白いと 私は思っています

 

どれだけ混沌としていようが

その中に射す一筋の光明を頼りに

同じ方向を向いて 現場を完成へ導こうとする

そんな勇者のごとき現場関係者の姿を 話を

一服いかがでしょうか

 

 

ところで

上に「混沌」と書きましたが

そもそも作り方も作るものも図面で決まっているはずなのに

何を今さら現場でゴタゴタと模索することがあるの?

 

と思った そこの貴方

 

この見学会に参加するとその疑問が解消され

家造りって スゲぇ と思えるようになりますよ

私は建前が好き

施主さまにとって建前という儀式は

「好き」「嫌い」で表現するものではなく

 

 

例えるなら「楽しみ」であったり「ようやく」であったり

「これからだ」と意気込みを新たにする日でありまして

 

 

標題のように建前を「好き」と表現するのは

いささか筋の違いを思いますが

 

でも好きなものは好き

 

 

私にとって土台までは2次元の世界

柱が建って ようこそ3次元

 

そんな次元を超える建前という日が好きなのは

建築に関わる者として仕方のないこと

 

そしてそんな機会を与えてくれる

施主さまに感謝をする日でもあります

 

 

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まぁまぁ海に近いところで

初進出 高浜市です

グーグルマップによると 最短距離は45kmほど

知多半島道路経由で50km 1時間コース

 

衣浦大橋の北東 1kmのところ

という説明を今後していくことになりそうです

 

地図をながめての素朴な疑問は

 

そもそも衣浦大橋の辺りってぇのは海なのか河なのか

衣浦トンネルの付近になると 周囲の風景もあり

まぁまぁの確証を持って「海!」と言えるのですが

 

まず追々と施主さまにお聞きしていこうかと思っています

 

 

さて

そんな高浜市の丘の上 うれしくありがたい広い敷地で

 

 

爽やかな秋晴れの下 地鎮祭

 

 

 

 

ほどなく着工の運びとなりますので

皆さま ご準備よろしくお願いいたします