職業・箱屋  箱を作るお仕事してます
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お盆を前後して

大きめの重機が 闊歩 する作業が始まります

 

 

まずの登場は 杭打機

 

 

大きなドリルを先端に取付けた鋼製の杭 7mが

 

 

最初はガリガリ ほどなくコリコリ

図体の割に こっそり静かに

地中へと沈んでいきます

 

 

作業前には

 

元々建っていた建物の杭やら基礎が残っているかも

それに当たってしまって

所定の位置に杭が入らなかったらどうしましょ

どうやらX5通りが怪しそう

うわぁ 杭の先で変な音がする…

 

など

 

まぁドキドキの2日間ではありましたが

 

24本の杭が無事 地中へと

吸い込まれていったのが お盆前のこと

 

 

そして

お盆明けからは こちらの黄色いの

 

 

基礎の工事が本格開始いたしました

写真を撮ってもいいって書いてあったから

杉本博司さんという

ウィキペディアでは写真家という肩書になっていますが

その他 芸術・書・建築までたしなまれる多才なお方

 

その人が長い歳月を掛けて造った…

いや まだ造り続けている場所が 江之浦測候所

 

 

「海景」というタイトルの杉本さんの著名な作品

空と海を水平線で2分割した写真を間近で見た先に

 

 

海が広がっているものですから

つい「海景」を撮ってみたくなるのですが

 

これはもう

(撮れるものなら)撮ってみてください

という 杉本さんの挑発としか思えず

 

事実 海の中から

水平線が中央に見える位置まで浮遊して撮ったような

本家「海景」とは似ても似つかない

 

「海景」もどきが量産されてしまうのも

杉本さんの仕掛けの一つなのでしょうか

 

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完成の少し前

 

施主さまと設計士さんとで建物の出来具合を確認

 

工事途中 月に1〜2回のペースで現場打合せをしていますので

お引渡しを前にして大きな問題が起こることも少ないのですが

 

それでも細々したところで確認事項は出現します

 

 

この段階に出る話で多いのが

カーテンをどうしよう?とか

ちょっとした物を掛けるフックを取り付けたいとか

 

 

引っ越しが迫り「生活」が視野に入ると

今まで少しばかり浮世離れしていた「建築」と

その「生活」との間に すり合わせ が必要で

 

 

実際には そこのすり合わせこそが

設計士さんの腕とセンスの見せどころ

 

特に最近は その能力を高く求められている気がします

 

 

ここの設計士さん 現場も終盤となり

照明やらハンガーやらカーテンを掛けるフックやら

どうやら自作で現場へ持ち込み

うちの金子くんに取り付けを指示しているようですが

 

その辺りの細々とした部品で

住まいの方向を整えようとしている姿に

建築の妙味を感じる現場終盤の光景です

クセがすごい

屋根の下地に使っている材料は 米松

まぁまぁの断面を持つこの部材を

 

 

後々まで見えてくる部材ですので

もちろん真っ直ぐとなるよう取付けたいのですが

 

 

何ともはや それぞれなかなかのクセの持ち主で

 

 

足で押さえつけたりなんだりかんだりで

一本一本ねじ伏せて

 

 

屋根の形にするころには

日も暮れて参りました 建前2日目

 

 

この日も猛暑 38℃はありましたでしょうか

ただ 眺めの良い高台に建つのは大きな救いで

暑さの気晴らしとなる風が吹く 地の利でありました

真夏の39℃で建前を

台風の邪魔が入ったことで

もしかしたら ちったぁ涼しくなるのでは?

といった期待など 木っ端微塵の体感気温40℃予想

 

 

 

覚悟を決めての 建前 です

 

 

陽射しは凶器

 

 

気温は狂気

 

 

2時間も動けば疲労困憊です

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この作業は 貴方が想像する以上に手造りです

 

 

 

 

この一連の 玄関ポーチを造る作業に

私は大きく 感心 します

 

びっくりします

見惚れてしまいます

台風には勝てず

 

準備はしっかりと進めておりました

 

 

木材の加工だって ほら

大工さんも真顔だし

 

異例のコースをたどる

雨風の予想が し難い 

と 散々ニュースの流れる台風12号には

 

勝てず 建前は1週間の延期

 

梅雨明けの早かった今夏

明けるとともに猛暑襲来の平成最後の夏

 

まだ7月だっちゅうのに 台風の邪魔が入るとは

思いもよりませんでした

禁断の果実

 

昭和の悪ガキたちが公園に集まって紙芝居見学…

 

まぁ悪ガキに関しては否定しませんが

 

今は平成30年

昔の悪ガキは立派な大工さんとなって

今日は 真面目に お勉強です

 

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日曜の午前十時から207分

比類無き映画です

ようやく見ることが出来ました

 

もちろん家でDVD WOWOWなど何度か視聴しておりました

 

 

家のテレビでは再生し切れない

密度の濃い映像であること

家庭では再生しきれない情報量があることは

うすうす感じておりました

 

だからいつの日にか映画館で視聴する日を夢見て

テレビで予習を重ねて来たのです

 

とは言え

テレビで見るのとさほどの変わりが無かったら…

期待が大きすぎて肩透かしを感じることになったら…

 

そんな不安を感じていたのも事実です

 

 

午前十時の映画祭

一日一回10時から 名画をリバイバル上映する企画

 

その名画の多くを4Kデジタル化して

初回上映時以上の画質にしてくれるというありがたい企画

 

久しぶりに晴れた日曜日

その映画祭に 七人の侍 の回が来ると聞き

期待 不安 半々で席に付いたのですが

 

開演数分で知るのは まるで別映画

テレビでの鑑賞は予告編にしかならず

3時間半の上映時間も あっという間のこと

 

この飯 おろそかには食わんぞ

 

物語の転換点となる 勘兵衛が茶碗を受け取る際のセリフ

分かっていても 鳥肌が収まりません

 

隅から隅まで 近景から遠景まで

テレビの画面ではおよそ判別のつかない細かな描写が

これでもかというほどに詰まっていました

 

207分をたっぷり使い

物語を端折ることなく 余計な場面など一切なく

名セリフと名シーンのつづれ織り

 

今のCG満載の映画には無い

すべて現場で人力を持って造る という迫力に

感じるところも多くありました

 

さてこの午前十時の映画祭

来週は何と メリー・ポピンズ

この映画で知った 屋根の上から見る景色への憧れが

私を建築の世界へ向かわせたことは

もちろん 誰も知りません

 

というわけで来週日曜も映画祭

夏が来るというのにインドア派の現場監督です

あの日から

 

箱屋版 衝撃映像のあの日から10ヶ月

 

 

6月とは名ばかりの この現場に限って思えばありがたい

早めの梅雨の切り上げに

 

こちらの現場は 最終局面 を迎えています

 

 

室内では大の大人たちが換気扇の配線図を前に

頭を抱えていたりもしていますが

 

 

 

間もなく このガラス窓からのぞく風景に

大きな変化が訪れてくれるはず

 

 

その時が待ち遠しいこの頃です